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『君がトクベツ』映画レビュー|畑芽育&大橋和也共演!少女漫画実写化の“胸キュン”青春ラブコメ

2025年6月20日公開の映画『君がトクベツ』は、人気少女漫画家・幸田もも子による原作を実写映画化した青春ラブコメディ。主演は若手注目株の畑芽育と、アイドルグループ「なにわ男子」の大橋和也。実力派キャストと話題性の高いアイドルの共演が実現し、原作ファンはもちろん、恋愛映画ファンや若年層を中心に大きな注目を集めています。

🎬 映画の詳細情報

  • 公開日:2025年6月20日(金)
  • 主演:畑芽育、大橋和也
  • 共演:木村慧人、山中柔太朗、大久保波留、NAOYA、矢吹奈子
  • 監督:松田礼人
  • 原作:幸田もも子; 『うちの弟どもがすみません』


あらすじ|「君がトクベツ」ってどういう映画?

youtube ギャガ公式チャンネルより引用

物語の主人公は、黒髪メガネで地味な女子高生・若梅さほ子(畑芽育)。彼女は“イケメン嫌い”という一風変わった性格の持ち主で、過去のトラウマから華やかな男性を避けて生きてきた。

ある日、母が営む定食屋に現れたのは、国民的アイドルグループ「LiKE LEGEND(ライクレ)」のリーダー・桐ヶ谷皇太(大橋和也)。さほ子に対して過剰なファンサービスを行う皇太に、「誰もが自分を好きになると思うな」と一蹴する。

この最悪の出会いから、ふたりの関係は意外な展開を見せる。芸能界という非日常の世界で交錯する想いと、真っ直ぐすぎる恋心。さらには、皇太にスキャンダル報道が浮上し、ライクレが活動休止の危機に——。


恋愛だけじゃない、“夢を追うこと”の痛みと輝き

本作が単なる恋愛映画にとどまらないのは、芸能界の現実と、そこで輝こうとする若者たちの“夢”が丁寧に描かれているからだ。アイドルグループ・ライクレのメンバーたちはそれぞれに葛藤や想いを抱えており、一人ひとりが脇役ではなくしっかりと“人生”を持ってスクリーンに立っている。

特に、リーダーである皇太が背負っているプレッシャーや孤独、そしてそれを決して他人に見せないプロ意識の高さは、アイドルという存在の“裏側”を象徴している。さほ子との交流によって皇太が見せる“素”の表情や、迷いや弱さを吐露するシーンには、胸を打たれるものがある。

また、スキャンダル報道というリアルなテーマを物語に取り入れることで、単なる夢物語ではなく、現代の芸能文化やファン心理を含んだ“社会的リアリティ”も獲得している。


演技陣の魅力:畑芽育&大橋和也が体現する、ぎこちなくて甘酸っぱい恋のかたち

畑芽育は、恋愛に不器用でまっすぐな女子高生・さほ子を好演。地味であることを盾に自分を守ってきた少女が、少しずつ心を開いていく過程が自然かつ繊細に描かれている。表情のひとつひとつにリアリティがあり、観客も彼女と一緒に皇太への気持ちを“再発見”していく構造が見事だ。

そして、何よりも強烈な輝きを放っていたのが、桐ヶ谷皇太役の大橋和也。チャラく見えるが実は誠実で優しい、しかもアイドルとしての圧倒的オーラを持ちながらも、どこか“人間くささ”がある。その絶妙なバランスが、本作の魅力を支えている。実際にアイドルとして活動する彼だからこそ出せる“リアルな説得力”が、物語に深みを加えているのは間違いない。


豪華キャストによる“青春群像劇”としての完成度

本作の魅力は主演ふたりだけにとどまらない。ライクレのメンバーとして出演する木村慧人(FANTASTICS)、山中柔太朗(M!LK)、大久保波留(DXTEEN)、NAOYA(MAZZEL)らが演じるキャラクターたちは、個性的で魅力的。彼らの“仲間感”や、それぞれの個人的な事情が絡むことで、グループのリアリティが格段に高まっている。

また、矢吹奈子が演じる人気女優・七瀬えみかは、さほ子の良き理解者であり時にライバルとして、物語に彩りを加えてくれる存在。さらに、佐藤大樹(EXILE / FANTASTICS)演じるライクレのライバルバンドのリーダーSHOの登場により、エンタメ業界の複雑さと熱量が一層リアルに描かれる。

浜辺美波の“本人役”カメオ出演も話題のひとつ。彼女が登場する場面では、観客も一瞬“現実”と“フィクション”の境界を見失う感覚に陥るだろう。劇中、さほ子が浜辺美波を目の当たりにして感じる感激と感想は、正に視聴者と完全リンクする。やっぱ可愛いー!


映像・演出・音楽の完成度

監督・松田礼人(『ドラゴン桜』『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』などで知られる)は、本作でもテンポの良い会話劇と感情の機微を巧みに演出。王道の少女漫画的世界観を保ちつつ、地に足のついた描写とリアリティで観客の共感を呼び込んでいる。

脚本を手がけたのは『彼女が好きなものは』『silent』などで注目されたおかざきさとこ。キャラクターの感情に寄り添いながら、コミカルな会話やシリアスな展開をバランスよく配置し、飽きさせない構成が光る。

音楽面でも、劇中に登場する「LiKE LEGEND」の楽曲が実際に制作されており、アイドル映画としての完成度を引き上げている。ライブシーンは圧巻の一言で、まるで本物のコンサートに立ち会っているかのような臨場感が味わえる。劇中歌で、本映画のタイトルも意味している「LiKE LEGEND」の楽曲「YOU ARE SPECiAL」は耳に残るフレーズで、自分が誰かの”特別”であると感じさせてくれる素晴らしい曲!


まとめ|“君がトクベツ”な青春映画、2025年の必見作

映画『君がトクベツ』は、少女漫画原作実写映画の中でも、近年屈指の完成度を誇る一本です。主演の畑芽育と大橋和也の化学反応、青春×芸能界のリアルな設定、そして“恋”だけじゃない“夢と自分を信じる力”が描かれている点が、本作を特別な作品に仕上げています。

君がトクベツ 映画」で検索してたどり着いたあなたにとっても、この作品は“とくべつな一本”になるかもしれません。観終わったあとにはきっと、心が少し優しく、前向きになれるはずです。

※映画紹介についての一連の記事はこちらにまとめていますので、是非一読ください。

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